サッカー用語辞典

← 用語一覧に戻る

半身

はんみ

半身とは、サッカーにおいて選手が体を斜めに構えることで、複数の方向への対応や次のプレーへの移行を容易にする体の向きを指す技術概念である。完全に正面を向くのではなく、やや斜めに体を開くことで、前後左右への動きに素早く反応できる状態を作る。攻撃時には、ボールと相手ゴール、そして周囲のスペースを同時に視野に入れることができ、守備時には相手選手とボールの両方を見ながら対応できる利点がある。特に中盤の選手にとって、半身の姿勢は非常に重要であり、この体の向きによってパスを受けた後の選択肢が大きく広がる。シャビ・エルナンデスやルカ・モドリッチなど、世界トップクラスのミッドフィールダーは、常に半身の姿勢を保ち、受けたボールを前にも後ろにも横にも展開できる体の向きを作っている。また、守備においても半身の姿勢は重要で、完全に正対すると簡単に抜かれる危険があるが、半身で構えることで相手の動きに対応しやすくなる。日本の育成現場では「半身でボールを受ける」という指導が重視されており、状況認識能力とプレーの質を高めるための基本技術として位置づけられている。半身の姿勢は、スキャニングと組み合わせることで、さらに効果的なプレーを可能にする。