パネンカ

ぱねんか

パネンカとは、ペナルティーキックの際にゴールキーパーが左右に飛ぶことを予測し、ゴール中央に柔らかくボールを浮かせて蹴る技術である。この技は、チェコスロバキアの名選手アントニン・パネンカが1976年の欧州選手権決勝で西ドイツ戦のPK戦で見せたことからこの名が付いた。パネンカキックの特徴は、強くシュートを打つのではなく、インステップやインサイドで軽くボールの下を蹴り、ゆっくりとした放物線を描いてゴール中央に落とす点にある。ゴールキーパーが左右どちらかに飛んだ場合、中央ががら空きになるという心理を突いた技術である。成功すれば非常にクールなゴールとなるが、キーパーが動かなかった場合や読まれた場合は簡単にセーブされてしまうリスクもある。そのため、パネンカを実行するには高度な技術だけでなく、極めて強い精神力と度胸が必要とされる。ジダンが2006年ワールドカップ決勝で決めたパネンカや、ピルロ、ネイマールなどもこの技術を使用したことで知られている。