フェイント

ふぇいんと

フェイントとは、相手選手を欺くために行う偽の動作やボディフェイクのこと。ドリブル時に体の重心移動や足の動きで相手ディフェンダーのバランスを崩し、逆方向に抜き去る技術である。代表的なフェイントには、ステップオーバー、シザース、エラシコ、ルーレット、クライフターンなど多様な種類がある。効果的なフェイントには、緩急の使い分け、相手の重心を見極める観察力、そして次のプレーへの素早い移行が重要となる。単に派手な技を繰り出すだけでなく、シンプルな体の揺さぶりで相手を抜くこともフェイントの一種である。また、ボールを持っていない状況でも、パスやシュートのモーションでフェイントをかけることができる。ペレ、マラドーナ、ロナウジーニョ、ネイマールなど、歴史的な名選手たちは独創的なフェイント技術で相手を翻弄してきた。現代サッカーでは、1対1の局面を打開する重要なスキルとして、若い選手たちもフェイント技術の習得に力を入れている。守備側から見れば、安易に飛び込まず、相手の体の中心を見ることがフェイントに引っかからないコツとされる。