ルーレット
るーれっと
ルーレットとは、ボールを足裏で引きながら体を360度回転させて相手を交わすドリブル技術の一つ。別名「マルセイユターン」とも呼ばれ、フランスのレジェンド、ジネディーヌ・ジダンが得意技としていたことで有名になった。基本動作は、片足の裏でボールを引きながら体を半回転させ、続いてもう片方の足の裏でボールを引きながらさらに半回転し、合計360度回転して相手を背後に置き去りにする。この技の美しさは、回転の流れるような動きと、相手が追いつけない瞬間的な方向転換にある。ジダンは2006年ワールドカップでもこの技を披露し、世界中のサッカーファンを魅了した。実行には高いボールコントロール技術とバランス感覚が必要で、タイミングを誤ると相手にボールを奪われる危険性もある。効果的に決まれば、プレッシャーを受けている状況から一瞬で抜け出すことができる。現代でもエデン・アザールやイスコなど、テクニックに優れた選手がこの技を使用している。中盤の密集地帯で特に威力を発揮し、スペースを作り出すための重要な技術となっている。