エラシコ

えらしこ

エラシコとは、片足の外側でボールを横に押し出した直後、同じ足のインサイドで素早く逆方向に切り返す高度なドリブル技術。ポルトガル語で「輪ゴム」を意味し、ボールが輪ゴムで引き戻されるように見えることから名付けられた。別名「フリップフラップ」とも呼ばれる。ブラジルの伝説的選手リバウドが使用して世界的に有名になり、その後ロナウジーニョが多用したことでさらに広まった。この技の特徴は、一瞬で方向を変えられることで、相手ディフェンダーが予測できないタイミングで逆を突くことができる。実行には足首の柔軟性と繊細なボールタッチが必要で、習得には高度な技術が求められる。効果的に決まれば、相手を完全に置き去りにして突破できるが、失敗するとボールを失うリスクも高い。現代では、ネイマールなどのブラジル人選手が試合中にエラシコを披露し、観客を魅了している。サッカーの技術の中でも最も美しく華麗なフェイントの一つとされ、ストリートサッカーやフットサルでも人気の高い技である。