シルバーゴール
しるばー・ごーる
シルバーゴール(Silver Goal)は、サッカーの延長戦において、延長前半(15分)終了時点でリードしているチームがその時点で勝利となるルールである。Vゴール(ゴールデンゴール)が延長戦中に得点した瞬間に試合が終了するのに対し、シルバーゴールは延長前半の終了まで試合を続ける点が異なる。このルールは、Vゴールの問題点(極端に守備的な試合展開)を緩和するために考案され、2002年から2004年にかけて、UEFAの一部大会で試験的に導入された。特に、2003年のUEFA U-19欧州選手権や2004年のUEFA欧州選手権で使用された。しかし、シルバーゴールも期待された効果を十分に発揮できず、ルールの複雑さや、依然として守備的な戦術を助長するとの批判があった。結果として、2004年以降、シルバーゴールも主要大会から姿を消し、延長戦は従来通り30分間フルに行われ、決着がつかない場合はPK戦に移行する方式に戻された。シルバーゴールは、サッカーのルール改正の歴史における興味深い試みの一つとして記憶されているが、現在では使用されていない。