延長戦
えんちょうせん
延長戦とは、規定時間90分(前後半45分ずつ)で勝敗が決しなかった場合に実施される追加の試合時間を指すサッカー用語である。トーナメント方式の大会やカップ戦など、必ず勝敗を決する必要がある試合で採用される。通常は前後半15分ずつの合計30分間で実施される。延長戦にもインジュリータイムが追加される。延長戦の実施方式には、かつて使用されていた「ゴールデンゴール方式」(先制点で即終了)や「シルバーゴール方式」(前半終了時点でリードしていれば終了)があったが、現在は30分間を完全に戦う方式が主流である。延長戦でも決着がつかない場合はPK戦に移行する。選手の体力消耗が激しく、試合時間が120分を超えるため、交代枠が通常より増やされることがある。UEFA欧州選手権やFIFAワールドカップなど主要大会では、延長戦で追加交代が認められている。延長戦での劇的な得点は大会の歴史に残る名場面となることが多く、選手の精神力と体力の限界が試される時間帯である。