Vゴール
ぶい・ごーる
Vゴール(Victory Goal)は、サッカーの延長戦において、先に得点したチームがその時点で勝利となるルールであり、ゴールデンゴールとも呼ばれる。このルールは、延長戦を早期に終了させ、試合の決着を迅速につけることを目的として、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、一部の大会で試験的に導入された。FIFAワールドカップでは、1998年フランス大会と2002年日韓大会の決勝トーナメントで採用され、UEFA欧州選手権でも2000年大会と2004年大会(後半のみ)で使用された。Vゴールの最も有名な例は、2000年UEFA欧州選手権決勝で、フランスのダビド・トレゼゲが延長前半にゴールデンゴールを決め、フランスが優勝を果たした試合である。しかし、このルールには批判も多く、特に延長戦で極端に守備的になるチームが増え、消極的な試合展開を招くとの指摘があった。結果として、2004年以降、主要な国際大会ではVゴール(ゴールデンゴール)は廃止され、従来通り延長戦30分を最後まで行い、それでも決着がつかない場合はPK戦で勝敗を決する方式に戻された。