サッカー用語辞典

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タックル

たっくる

タックルは、サッカーにおいて相手選手がボールを持っている際に、足を使ってボールを奪う守備技術である。語源はラグビーなどで使われる「tackle(取り組む、挑む)」という言葉に由来するが、サッカーでは体当たりではなく、足でボールに対してアプローチすることを指す。タックルには様々な種類があり、正面から足を出してボールを奪うフロントタックル、横や後ろから足を伸ばして奪うスライディングタックル、立ったまま相手のボールタッチのタイミングを見計らって奪うスタンディングタックルなどがある。成功するタックルには、相手のドリブルのリズムを読む観察力、ボールに触れる正確なタイミング、そしてファウルにならないようボールを優先して狙う技術が必要である。パオロ・マルディーニやクラウディオ・ジェンティーレなど、歴史的なディフェンダーたちはタックルの名手として知られている。タックルには危険性も伴い、不適切なタックルは相手を傷つける可能性があるため、競技規則では「無謀な」または「過剰な力」を用いたタックルには警告や退場が科される。近年では、ボールを奪うよりも相手の攻撃を遅らせる「遅延タックル」や、相手を囲い込んでボールを奪う「集団プレス」も重要な守備戦術として発展している。