パンチング
ぱんちんぐ
パンチングとは、ゴールキーパーがクロスや高いボールに対して、拳でボールを弾き飛ばす技術である。キャッチングが困難な状況、例えば相手選手との競り合いが激しい場面や、ボールの勢いが強すぎてキャッチングのリスクが高い場合に使用される。パンチングには、両手で行うツーハンドパンチと片手で行うワンハンドパンチがあり、状況に応じて使い分けられる。ツーハンドパンチはより力強く遠くにボールを飛ばせるが、到達範囲が狭い。一方、ワンハンドパンチは到達範囲が広いが、方向のコントロールが難しい。パンチングで最も重要なのは、ボールを危険なエリアから確実に遠ざけることであり、できるだけサイドラインに向かって弾くのが理想的とされる。中央に弾いてしまうと相手選手に拾われて再び攻撃される危険がある。またタイミングも重要で、ジャンプの最高到達点でボールに触れることが望ましい。ノイアー、デ・ヘア、アリソンなど現代のトップキーパーは、パンチングの技術に優れ、混戦の中でも正確な判断でボールを処理する。この技術はゴールキーパーの基本技術の一つであり、安全性と確実性を重視した守備的プレーである。