プレストリガー
ぷれすとりがー
プレストリガーとは、チームが組織的なプレッシングを開始するきっかけとなる特定の状況や合図のことを指す戦術用語である。単に相手がボールを持っているという理由だけでプレスをかけるのではなく、効果的にボールを奪える可能性が高い状況を見極めて、そのタイミングでプレスを発動する。プレストリガーの例としては、相手のバックパスが出された瞬間、相手選手のファーストタッチが乱れた時、相手がサイドライン際に追い込まれた時、相手の特定の選手がボールを受けた時などがある。これにより、むやみにプレスをかけて体力を消耗することを避け、効率的にボールを奪取することができる。プレストリガーは事前にチーム内で共有され、全選手が同じ認識を持つことで、組織的で効果的なプレッシングが可能となる。ユルゲン・クロップやジョゼップ・グアルディオラなど、現代の戦術家たちはプレストリガーを綿密に設定し、チームに浸透させることで知られる。プレストリガーの設定には、対戦相手の分析が不可欠で、相手チームのビルドアップパターンや個々の選手の特徴を研究した上で最適なタイミングを決定する。現代サッカーの戦術的進化において、極めて重要な概念となっている。