サッカー用語辞典

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浮き球

うきだま

浮き球は、地面から浮いている状態のボールのことである。グラウンダーパス(地面を転がるパス)と対比される概念で、空中を飛ぶボールを指す。浮き球の処理には、トラップヘディング、ボレーキックなど、地面のボールとは異なる技術が必要とされる。特に、胸トラップ、腿トラップ、足の甲でのクッションコントロールなどが使われる。浮き球が発生する状況としては、ロングパスクリアランスクロスボールゴールキーパーのパントキックなどがある。浮き球の処理が上手い選手は、「ボールコントロールが優れている」と評価される。逆に、浮き球の処理ミスは、相手にボールを奪われる原因となる。戦術的には、相手のプレスが厳しい時に、浮き球で相手ラインの背後を狙うロングボール戦術が有効である。また、クロスボールなどの浮き球に対する競り合いは、フィジカルの強さと空中戦の能力が試される場面である。育成年代では、浮き球の処理技術を向上させるために、様々な高さと速度のボールをトラップする反復練習が行われる。現代サッカーでは、地上戦だけでなく空中戦も重要な要素であり、浮き球への対応力はあらゆるポジションの選手に求められる。