点取り屋
てんとりや
点取り屋とは、サッカーにおいて得点を奪うことに特化した能力を持つストライカーを指す日本語表現である。英語では「ゴールスコアラー」や「プロリフィックストライカー」と呼ばれる。点取り屋は、華麗なドリブルやパスワークよりも、ゴール前での決定力、ポジショニング、シュート技術に優れており、限られたチャンスを確実に得点に結びつける能力が高い。フィリッポ・インザーギは、「オフサイドポジションに生まれた」と言われるほど絶妙なタイミングでディフェンスラインの裏に抜け出し、多くのゴールを量産した点取り屋の代表例である。また、ゲルト・ミュラー、ガブリエル・バティストゥータ、ロメル・ルカク、ハリー・ケインなども、確実に得点を奪う点取り屋として知られる。点取り屋の特徴は、必ずしもボールタッチ数が多くなくても、決定的な場面で姿を現して得点する「仕事人」的な性質である。90分間ほとんどボールに触れなくても、1回のチャンスで決勝ゴールを決めることができる選手が真の点取り屋である。現代サッカーでは、ストライカーにも守備参加やビルドアップへの貢献が求められるが、最終的には「ゴールを決める」という最も重要な仕事をこなせる点取り屋の価値は変わらない。