サッカー用語辞典

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クイックリスタート

くいっくりすたーと

クイックリスタートとは、フリーキックスローインなどのプレーの再開時に、主審の笛を待たずに素早くプレーを再開する戦術である。相手チームが守備の陣形を整える前に攻撃を仕掛けることで、数的優位や組織が整っていない状況を利用できる利点がある。特にフリーキックでは、相手がまだ壁を作っている最中や、守備位置についていない瞬間を狙って素早くパスを出すことで、相手の虚を突くことができる。クイックリスタートは審判がプレーの再開を認めれば正式なプレーとして有効であり、2018年FIFAワールドカップのイングランド対クロアチアでは、イングランドがクイックフリーキックから先制点を奪った。ただし、警告や退場などで審判が明確に笛を鳴らす必要がある場合や、相手チームが壁との距離を要求した場合などは、クイックリスタートができないこともある。現代サッカーでは、試合のテンポを速め、相手に考える時間を与えないためのプレッシングサッカーの一環として、クイックリスタートの重要性が増している。