スローイン
すろーいん
スローインは、ボールがタッチラインを越えた場合に、最後に触れた選手の相手チームに与えられる試合再開方法である。サッカーにおいて唯一、手を使ってフィールドにボールを戻すことが認められたプレーである。スローインを行う際には、両足の一部が地面に接地している、または地面の上方にある状態で、タッチライン上またはその外側に位置し、両手でボールを持って頭の後ろから頭上を通して投げなければならない。これらの規定に違反した場合はファウルスローとなり、相手チームのスローインとなる。スローインから直接ゴールを決めることはできず、他の選手が触れる必要がある。攻撃側にとっては攻撃の起点となり、守備側にとってはボールを奪うチャンスとなる。ロングスローという、遠くまで投げる技術を持つ選手は、ゴール前まで届くスローインでコーナーキックのような攻撃を仕掛けることができる。代表的なロングスロワーには、ロリー・デラップやトーマス・グロネマークなどがいる。また、近年ではスローインコーチという専門職も登場し、戦術的な重要性が高まっている。オフサイドの適用がないため、相手陣地深くにボールを供給できる利点がある。歴史的には1863年のサッカー誕生時から存在する基本ルールの一つである。