サッカー用語辞典

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チレーナ

ちれーな

チレーナ(Chilena)は、空中で身体を反転させて、後方または上方から飛んでくるボールを蹴る高難度のシュート技術である。「オーバーヘッドキック」「バイシクルキック」「シザーズキック」とも呼ばれる。チレーナという名称は、この技術がチリ(Chile)で発展したという説に由来する(諸説あり)。実行時は、片足で踏み切り、空中で身体を反転させ、もう一方の足でボールを蹴る。成功すれば非常にダイナミックで美しいシュートとなり、観客を魅了する。代表的な場面としては、ジネディーヌ・ジダンの2002年UEFAチャンピオンズリーグ決勝でのゴールクリスティアーノ・ロナウドの2018年の対ユベントス戦でのゴールなどが有名である。技術的には、タイミング、身体のバランス、ボールへの足の当て方が非常に難しく、失敗すると怪我のリスクもある。クロスボールバックパスに対して行われることが多く、ゴール前の混戦状態や、通常の体勢では蹴れない状況で選択される。FIFAプスカシュ賞(年間最優秀ゴール)では、チレーナによるゴールがしばしば選ばれる。サッカーにおける最も華麗で難易度の高い技術の一つである。