サッカー用語辞典

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またぎフェイント

またぎふぇいんと

またぎフェイント(Step Over / Scissors)は、ボールを足でまたぎ越すようにして、相手ディフェンダーを騙すドリブル技術である。片足をボールの外側から内側へ、または内側から外側へと円を描くように動かし、あたかもその方向に進むかのように見せかけて、実際には逆方向や別の方向に抜き去る。ブラジルのサッカー文化で発展した技術で、ロナウジーニョ、クリスティアーノ・ロナウド、ネイマールなどが得意とする。基本的な動作は、ボールの前で足を交差させるように動かし、相手の重心を崩してから逆方向に加速する。連続で行う「ダブルタッチ」や「トリプルタッチ」のまたぎフェイントは、より高度な技術である。効果的に決まれば、相手を完全に置き去りにできるが、多用しすぎるとボールロストのリスクも高まる。育成年代では、ボールタッチの感覚を養い、フェイント技術を向上させるために練習される。実戦では、1対1の局面やドリブル突破の際に使用され、相手のバランスを崩して突破口を開く。スピードとタイミング、そして相手の動きを読む能力が成功の鍵となる。観客を魅了するテクニカルなプレーの一つとして、サッカーの華やかさを象徴する技術である。