ステップオーバー
すてっぷおーばー
ステップオーバーとは、ボールの周りを足で円を描くように跨いで相手を惑わし、逆方向に抜き去るドリブル技術の一つ。別名「またぎフェイント」とも呼ばれる。基本動作は、ボールの前で足を外側から内側に円を描くように動かし、相手に「そちらに行く」と思わせた後、逆足で反対方向にボールを運ぶ。この技は連続して行うことも可能で、左右の足を交互に使って何度もボールを跨ぐ「ダブルステップオーバー」「トリプルステップオーバー」という技もある。ポルトガルの伝説的選手ルイス・フィーゴやクリスティアーノ・ロナウドが得意技としており、特にロナウドは若い頃、高速で連続ステップオーバーを繰り出して相手を翻弄した。この技の効果は、相手ディフェンダーの重心を移動させ、バランスを崩すことにある。ただし、むやみに多用すると攻撃のテンポが遅くなり、相手に対応されやすくなるため、使いどころの判断が重要である。現代サッカーでもウイングやドリブラーにとって重要なスキルの一つとなっている。