サッカー用語辞典

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イエローカード

いえろーかーど

イエローカードは、サッカーにおいて選手に対する警告を示すために主審が提示する黄色のカードである。1970年のワールドカップメキシコ大会から正式に導入され、言語の壁を越えて視覚的に警告を伝える手段として確立された。反スポーツ的行為、異議、遅延行為、規定の距離を守らない、主審の承認なしにフィールドに入退場する、などの行為に対して提示される。1試合で2枚のイエローカードを受けた選手は退場となり、その試合には戻れない。また、大会によっては累積警告制度があり、一定枚数(例:2枚または3枚)のイエローカードを累積すると次の試合に出場停止となる。イエローカードは試合の規律を保つための重要なツールであり、主審の裁量によって提示される。戦術的ファウルとして意図的にイエローカードを受ける場合もあるが、累積や退場のリスクを考慮する必要がある。歴史的には、1966年のワールドカップイングランド大会で言語の違いによる混乱が生じたことから、イングランド人審判員ケン・アストンが考案したとされる。現代では、VARの導入により、主審が見逃したイエローカード相当の反則も事後的に確認されるケースが増えている。