レジスタ
れじすた
イタリア語で「演出家」や「指揮者」を意味し、中盤の底に位置してチームの攻撃を組み立てる役割を担うポジション。守備的ミッドフィールダー(ボランチ)の一種だが、単なる守備要員ではなく、優れた視野とパス能力を持ち、攻撃の起点となる。レジスタはディフェンスラインから受けたボールを正確に前線へ供給し、試合のテンポやリズムをコントロールする。このポジションには戦術理解力、パスの精度と種類の豊富さ、そして相手プレスの中でも冷静にボールを扱える技術が求められる。イタリアサッカーの伝統的な役割で、アンドレア・ピルロがその典型的な選手として知られ、彼のプレースタイルがレジスタの理想形とされる。他にもシャビ・アロンソ、ブスケツ、ヨルジーニョなどが現代のレジスタとして活躍した。現代サッカーでは、ボールプレーイングディフェンダーの台頭により、センターバックがレジスタ的な役割を担うこともある。守備力よりも組み立て能力を重視する点で、伝統的なボランチとは異なる。