ゴールキック
ごーるきっく
ゴールキックは、攻撃側の選手が最後に触れたボールがゴールラインを越えた場合に、守備側チームに与えられる試合再開方法である。ゴールエリア内の任意の地点からキックを行い、ボールがペナルティエリアを出るまで他の選手は触れることができない。2019年のルール改正により、ペナルティエリアを出る前に味方選手がボールに触れることが可能になり、ゴールキーパーからディフェンダーへの短いパスでビルドアップを開始する戦術が主流となった。この改正により、守備側のボール保持とパス回しの戦術的選択肢が大幅に広がった。従来は、ゴールキーパーが遠くまでボールを蹴り上げることが一般的だったが、現代サッカーでは足元の技術に優れたゴールキーパーが増え、ペナルティエリア内で短いパスをつなぐプレースタイルが増加している。この戦術はリスクも伴い、相手の激しいプレッシングを受けると失点につながる可能性がある。ゴールキックから直接ゴールを決めることも可能であり、風に乗ったボールや相手ゴールキーパーのポジショニングミスにより稀に得点となるケースもある。オフサイドの適用がないため、戦術的な配置の自由度が高い。歴史的には1869年から導入され、サッカーの基本的なルールとして定着している。