サッカー用語辞典

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時間稼ぎ

じかんかせぎ

時間稼ぎ(Time-wasting / Wasting Time)は、試合の終盤にリードしているチームが、意図的にプレーを遅らせて試合時間を消費する戦術である。具体的な方法としては、ゴールキーパーがボールを保持したまま時間をかける、スローインフリーキックの準備を遅らせる、選手がピッチに倒れ込んで治療を受ける、ボールを遠くに蹴り出す、などがある。時間稼ぎは、勝利を確実にするための実用的な戦術である一方、スポーツマンシップに反する行為として批判されることも多い。競技規則では、明らかな時間稼ぎは「反スポーツ的行為」としてイエローカードの対象となる。また、ゴールキーパーがボールを6秒以上手で保持した場合も、間接フリーキックが与えられる。主審は、時間稼ぎによって失われた時間をアディショナルタイムとして追加する権限を持つ。近年では、過度な時間稼ぎを抑制するため、厳格な対応が取られる傾向にある。戦術的には必要悪とされることもあるが、観客にとっては試合の流れを損なう行為として不評である。