乱暴な行為
らんぼうなこうい
乱暴な行為とは、サッカーの競技規則において、過度な力や暴力的な行動で相手選手、チームメイト、審判員、観客またはその他の人物に対して行われる反則行為を指す。この行為は、ボールがインプレーであるかアウトオブプレーであるかに関わらず、即座にレッドカードによる退場処分の対象となる重大な反則である。乱暴な行為には、相手選手への蹴り、殴打、頭突き、唾を吐く行為などが含まれ、ボールと無関係な場所で発生することが多い。また、相手を意図的に傷つけようとする悪質なタックルも乱暴な行為と判定される場合がある。審判は、行為の意図性、力の強さ、危険性を総合的に判断し、乱暴な行為か否かを決定する。歴史的には、2006年のワールドカップ決勝でジネディーヌ・ジダンがマルコ・マテラッツィに頭突きをした事例が有名である。乱暴な行為で退場した選手は、通常3試合以上の出場停止処分を受けるため、チームにとって大きな損失となる。近年では、VARの導入により、審判が見逃した乱暴な行為も事後的に発見され、適切に処分されるようになっている。